「いつもより元気がない気がする」
「今日はずっと寝ているけど、大丈夫かな?」
猫ちゃんの様子がいつもと違うと、病院へ連れて行くべきか迷うことがあります。
猫はもともと睡眠時間が長い動物です。そのため、寝ている時間が長いというだけで、必ずしも病気とは限りません。
大切なのは、普段と比べてどのような変化があるかということです。
いつもは起きてくる時間になっても寝ている、好きなごはんに反応しない、呼びかけても反応が鈍い。こうした変化は、体調不良のサインかもしれません。
特に、呼吸が苦しそう、尿が出ない、立ち上がれないなどの症状がある場合は、すぐに動物病院を受診する必要があります。
今回は、猫ちゃんの元気がないときに確認したいことと、受診の目安についてお話しします。
猫の元気がないとき、病院へ行く目安は?
まず、受診の緊急性を確認しましょう。
すぐに受診が必要な症状
呼吸が苦しそう、口を開けて呼吸している、立ち上がれない、意識がはっきりしない、尿が出ないといった症状がある場合は緊急です。
診療時間外であっても、対応できる動物病院へ連絡してください。
できるだけ早く受診したい症状
食事量が明らかに減っている、嘔吐や下痢を繰り返している、隠れたまま出てこない、歩き方がおかしいといった場合です。
特に、子猫や高齢猫、持病のある猫ちゃんでは早めの対応が必要です。
短時間、様子を観察できる場合
食欲や排泄が普段どおりで、呼びかけへの反応も正常、呼吸にも異常がなく、少し眠そうにしている程度であれば、短時間様子を観察できる場合もあります。
ただし、普段と違う状態が続く場合や、少しでも悪化している場合は受診してください。
猫がずっと寝ているのは病気?
猫は1日の多くの時間を寝たり、休んだりして過ごします。
そのため、睡眠時間だけで体調の良し悪しを判断することはできません。
例えば、いつもはごはんの時間になると起きてくるのに、今日は寝たまま動かない。普段はおもちゃで遊ぶのに、まったく興味を示さない。
こうした変化があれば、体調が悪くなっている可能性があります。
また、猫は体調が悪いときに、静かな場所へ隠れたり、人との接触を避けたりすることもあります。
単に寝ている時間が長いのか、それとも元気がなくて動けないのか。
普段の猫ちゃんの様子と比較することが大切です。

猫の元気がないときに確認したい5つのこと
1.食欲はありますか?
まず確認したいのが食欲です。
いつものごはんを食べているか、食べる量が減っていないかを確認しましょう。
普段の食事量を100%としたときに、今は何%くらい食べているのか。
これは動物病院で診察する際にも大切な情報になります。
また、普段のフードは食べないけれど、おやつや大好物なら少し食べるという場合も注意が必要です。
好物をきっかけに普段の食事も食べるようになり、元気も戻ってくるのであれば、一時的な食欲の変化だった可能性もあります。
しかし、その後も美味しいものしか食べない、普段の食事量に戻らないという場合には、病気が隠れていることがあります。
猫の食欲低下には、口の痛み、消化器の病気、腎臓病など、さまざまな原因があります。食べない状態が続くこと自体も健康に悪影響を及ぼすため、早めの対応が必要です。
「少しは食べているから大丈夫」と考えず、普段と比べてどのくらい食べているかを確認しましょう。
2.おしっこやうんちは出ていますか?
トイレの回数や、おしっこの量にも注意してください。
特にオス猫では、尿道が詰まっておしっこが出なくなる「尿道閉塞」が起こることがあります。
何度もトイレへ行くのに、少量しか出ていない、あるいはまったく出ていない場合は緊急です。
また、食事量が減ると、便の量や排便回数も減少することがあります。
胃腸の病気によって食欲が低下したり、腹痛や下痢などの症状が現れたりする場合もあります。
便の回数や量、硬さ、色なども、普段と比べて変化がないか確認してみてください。
猫のおしっこが出ない|何度もトイレに行くオス猫はすぐに動物病院へ
3.呼吸はいつもと変わりませんか?
猫ちゃんが寝ているときや、落ち着いているときの呼吸を観察してください。
呼吸が速い、胸やお腹を大きく動かしている、首を伸ばして呼吸しているなどの変化は注意が必要です。
口を開けて呼吸している場合は、緊急性が高い状態です。
呼吸が苦しそうな猫ちゃんは、無理に抱き上げたり、口を開けて確認したりせず、できるだけ刺激を与えずに動物病院へ連絡してください。
4.吐いたり、下痢をしたりしていませんか?
猫は毛玉などを吐くこともありますが、嘔吐を繰り返す場合や、吐いたあとにぐったりしている場合は注意が必要です。
下痢も同様で、回数が多い、血が混じる、食欲や元気がないといった症状が重なる場合には受診が必要です。
特に子猫や高齢猫では、脱水が進みやすいため早めの対応が必要になることがあります。
猫が吐くのは病気?回数・色・一緒に出る症状から考える受診目安
5.痛がっている様子はありませんか?
猫は痛みを隠すことがある動物です。
歩き方がぎこちない、ジャンプしなくなった、触られるのを嫌がる、いつもより怒りっぽいといった変化が、痛みのサインであることもあります。
高齢猫では関節の痛みなどによって、活動量が少なくなることもあります。
「年を取ったから動かなくなった」と思っていたら、痛みが原因だったというケースもあります。
猫は食欲があるのに元気がないこともある?
「ごはんは食べているけれど、いつもより元気がない」
という相談もあります。
食欲が保たれていて、呼吸や排泄に異常がなく、呼びかけへの反応も普段どおりであれば、短時間、様子を観察できる場合もあります。
ただし、食欲があることだけで病気を否定することはできません。
ここでもう一つ確認してほしいのが、体重の変化です。
食事を食べているように見えても、少しずつ体重が減っている場合には、病気が隠れていることがあります。
特に高齢猫では、食欲が保たれていても体重が減少する病気があります。
できれば定期的に体重を測り、以前と比べて減っていないか確認しておくとよいでしょう。
食欲があることと、健康であることは必ずしも同じではありません。
活動量の低下が続く、隠れて出てこない、歩き方がおかしいなど、普段と違う様子が続く場合には受診をおすすめします。
すぐに動物病院を受診した方がよい症状
次のような症状がある場合は、診療時間を待たずに動物病院へ相談してください。
- 口を開けて呼吸している、呼吸が苦しそう
- 呼びかけても反応がない、意識がはっきりしない
- 立ち上がれない、突然倒れた
- けいれんを起こしている
- 何度もトイレへ行くのに尿が出ない
- 嘔吐を繰り返し、ぐったりしている
- 強い痛みがある、激しく鳴く
大きなけがをした、出血が止まらないこうした症状は、命に関わる病気が隠れている可能性があります。
子猫や高齢猫では、早めの受診を
子猫は体が小さく、食欲不振や嘔吐、下痢などによって脱水や低血糖を起こしやすい傾向があります。
元気がない状態が続いている場合には、長時間様子を見ないようにしましょう。
高齢猫では、腎臓病や心臓病、甲状腺の病気、関節の痛みなどによって、活動量が低下することがあります。
また、慢性疾患のある猫ちゃんでは、わずかな変化が病気の悪化を示している場合もあります。
子猫、高齢猫、持病のある猫ちゃんでは、普段と違う様子があれば早めに相談してください。
病院へ行くときに確認しておきたいこと
診察では、「いつから、どのように元気がなくなったか」が大切な情報になります。
急に元気がなくなったのか、数日前から少しずつ活動量が減っているのかによっても、考えられる原因が異なります。
また、食事量や飲水量、排尿・排便の状態、嘔吐の有無なども確認します。
食事量は普段の何%くらいか、体重は以前と比べて減っていないかなども分かると、診察の参考になります。
歩き方や呼吸の様子など、病院では再現されにくい変化があれば、動画を撮っておくのもよいでしょう。
ただし、呼吸困難など緊急性が高い症状がある場合は、動画撮影のために受診を遅らせないでください。
まとめ
「いつもと違う」は大切なサインです
猫はもともと睡眠時間が長い動物ですが、元気がなくて動けない状態とは区別する必要があります。
大切なのは、普段の猫ちゃんとの違いです。
特に、食事量の低下、体重の減少、排泄や呼吸の異常、活動量の低下などは見逃したくない変化です。
「ごはんを食べているから大丈夫」「年を取ったから寝ているだけ」と決めつけないことが大切です。
普段と違う様子が続く場合には、動物病院へ相談してください。
猫ちゃんの元気がないときは、ルル キャットクリニックへ
相模原市中央区のルル キャットクリニックでは、猫ちゃんの元気がない、ずっと寝ている、食欲が落ちているといった症状についても診察しています。
「なんとなくいつもと違う」という段階でもご相談ください。






